大学での経済学の原書を読む講義に参加して・・・。アダム・スミス『道徳感情論』との出会い。卒業生とのランチ。ー高岡の個別指導塾チェリー・ブロッサム
ずっと楽しみにしていた大学での講義を受けてきました。
直前になって気付いたのですが、文学ではないので、おそらくは女性が少ないだろうなと思っていました。
大学にもよるかもしれませんが、車で行けないかもしれないということに前日に気付き、大学に問い合わせると、翌日ご回答の電話がありました。
その前に、バスで行くという方法を考えていたのですが、ふと、バス代を出して、時間もかかるのだったら、駐車場を借りればいいではないか・・・?となり、スマホで調べて、予約をしてしまった自分を、なんだかとっても要領よく思えて(そんなことはめったにない。たいてい、私って何してんの?とばかり思っている。)、嬉しくなっていたので、大学からのお電話にも、
変な質問してすみませんでした。駐車場を見つけました!
とご返答する始末でした。だったら最初からそう気づけばよかったものを!
久しぶりに訪れる大学は、やっぱり広いのです。
行けばわかると思っている教室を、ここだ!とはっきりわかるまでにはちょっと時間が掛かりました。
駐車場に車を置く分、時間的には余裕だと思って出掛けたのですが、めちゃくちゃ余裕というわけではありませんでした。
思えば、今年二人の生徒さんが経済学部に入学されたので、声を掛けて学食で一緒にご飯を食べるなどということも楽しいかもしれません。
講義はあまり人数が多くなくて、程よい感じでした。
先生は感じの良い方で、謙虚さがにじみ出ておられる感じです。
経歴からも、ご家庭を大事にされている感じも素敵です。
私たち受講生にも、説明されるときに、
釈迦に説法ですが・・・。
などとおっしゃっています。
ちょっと大学の先生としては初めてのタイプ。
アダム・スミスの『国富論』やマルサスの『人口論』を読むと思って行ったのですが、アダム・スミスの意外な側面を教えられ、その最初に出された英文に興味を持ったところ、そのアダム・スミスをよく表している、『道徳感情論』からの引用文を訳すことになっていたのでした。
あまりに内容が面白く、教育学の方面からその名を知っていた、『道徳感情論』でした。
なんでも、アダム・スミスはルソーの影響を相当に受けているらしく、なんと私の専門に近い教育の方面から、つまりは人というものについての文章を読むことになりました。
うまく日本語にすること。つい意訳して、日本語に近づけたがる私たちですが、まずは英文法にのっとって訳します。
先生は、分かりにくい単語を単語のメモにしてくださって、それはそれは訳しやすく、内容の方に専念することができました。
普段、大学受験指導で、サラッと教えている単語についても、自分自身が訳す段になれば、ものすごくシンプルな間違いをしていて、反省することしきりでした。
butですが、生徒たちに話すときには、ちゃんとわかるのに、
さあ、訳して・・・。
と自分が訳すときにはあっさり、
しかし・・・。
と一度はやってしまって、自分自身でも呆れました。
前置詞の、「~を除いて」という意味だと、すんなり訳せるのです。
でもでも、訳は、文法的にも解釈的にも合っていたので、ホッとしました。
それに、私の周りのおじさま方は(一人だけアメリカの大学を出て世界的に活躍されてきたというお兄様もいらっしゃいました。)、とんでもなく勉強家で、学生時代の岩波文庫を探し当て、ご自分が当時線を引っ張った跡があったとか、単行本をお持ちになっている方々がいらっしゃったり、そこのメンバーはフランス語を一緒に学んでいらっしゃったり、他の講座もご一緒されていたり、なかなか向学心に燃える方々でした。
中でも私が出席したかった、『ジェイン・エア』を受講されていて、なおかつ、ドイツオペラを訳すという講座にも出て、モーツァルトの「魔笛」を読んでおられる方がいらしたり、どうも私と興味関心がかぶっていらっしゃる方もいらっしゃいました。
自己紹介で、そのことを羨ましく思っている話をして、
音楽が好きで、「魔笛」の夜の女王のアリアを歌ってみたいけれど、無理かなあと思っていて・・・。
とお話しすると、
な~ん、行けるちゃー!
と乗ってくださって嬉しかったりしました。
高岡の方でした。(笑)
あまりに面白かった『道徳感情論』は、今、アマゾンkinndleにあったので、楽しく読んでいます。
訳がちょっとわかりにくいのですが、それでも内容が面白くて読み進めてしまいます。
普段、人間についてあれこれ考えている私には、今出会うのにぴったりの作品でした。
今度、どなたの訳がいいのか教えていただければいいなと思っています。
ところで、女性が全くいらっしゃらない講義で、誰かとランチするという夢は潰えましたが、その代わり、その前日、ある卒業生とのやり取りをラインでしていて、映画の話になどもなったのですが、私の受講が終わった後、彼女が午後休を取って一緒にランチすることになりました。
昨年の春から社会人になった卒業生です。
富山市には行ってみたいお店がたくさんありますが、その中に、以前から気になっていた、昨年オープンしたお店を選んだら、とっても喜んでくれました。
私としてもあれこれリフレッシュしたいと思っていたところだったので、嬉しいです。
大人になってきれいになったお嬢さんとランチです。
ご家族でチェリーを気に入ってくださり、ずいぶん遠方から通ってくださっていました。
私も忘れていたような、彼女への声掛けを、決して優しいなんてものではなく、ずいぶん厳しい言葉であったにも関わらず、しっかりと受け止めて大学時代を頑張りぬいたことを手紙に書いてくれていました。
さてさて、今度は彼女から、どんな素敵な話を聞くことができるのでしょうか?
そんな楽しみにもつながった素敵な受講です。