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子どもの目線、親の目線。どちらも経験するものであって・・・。

新卒で勤めた学校の話をたくさん書いてきた。
それほど得るものが多かった時代。

生徒と同じ寮に住んで、それこそ可愛い生徒のパジャマ姿まで見ていた身である。
ちゃんちゃんこを着ている可愛い様子まで覚えている。
そんな生徒たちが、あれこれ抱えて、学校で、寮で、あれこれと相談をもってやって来た。

そんな中で、ご実家の事業が思わしくなく、それを自分が長子だからと言って、お母さんが全部自分に言って来て、重い・・・、などと言うのもあった。
(パパに愛人が・・・、というのはまた・・・。)
そして、聴いているうちに、あ、それは家も当てはまるな、と気付いたこともあった。
高校、大学と進むにつれて、周りと違う、自分の家だけの、独特な問題というのがわかってくる。それをいちいち取り上げていたら、キリがないし、あまり問題にせずに、それはそれ、と乗り越える対象にするのは、ある種健康的で一番建設的な方法だと思う。
5歳違いの生徒から指導するので、そうそう年齢に変わりなく、娘だという点では共通している。
その後親になってから務めたときには、むしろ生徒の親御さんに気持ちが連帯していくのをどうすることもできなかった。
人の話を聞いていると、自分のことを客観的に見ることができるので、それはありがたい。
自分の悩みなど客観視でき、わかれば大方、はは~ん、そういうことか・・・、とその悩みは成仏してくれるからである。

私は、娘や息子に、自分の苦労も、大変さも話したことがない。
なぜなら、私は親世代のその手の話が好きではなかったからである。
感受性強めの私は、聞いてどうすることもできない話が苦手である。
だから、自分が苦手なことを子どもたちにする気がなかったので、言わなかった。
言うべきことが何もなかった、というのではなくて、言わなかったし、決意する以上に、言う気もなかった。
全く。

それでも、私が人間関係で悩んで、ぽろっと言ってしまったことがあった。
そしたら娘に、
私も学校でイヤミ言われることあるよ・・・。でもね、そういうことって、生きていくうえでは大切なことだと思うんだ。

転校を経験した娘の、深い深い言葉であったが、母を経験して、もう早、8~9年目の私は、小学校3年生の娘に教えられたのである。(笑)
彼女の言葉は実体験からの者ものであるので、重みがあった。

人間って、年齢じゃないよな。
と思わされて、いったい何年が経つのだろうか?

公開:2023/01/17 最終更新:2023/01/17
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