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アフリカは、地理的に面白い大陸でもある。ーさだまさしの歌から。芥川は天才であるけど。

さだまさしの「風に立つライオン」という歌がある。

キリマンジャロの白い雪
それを支える紺碧の空
僕は風に立つライオンでありたい

というフレーズが好きで、だいたいさだまさしは、おお、日本の文学に精通した詩人だなあ、と思うことが多いけれど、この、それを支える紺碧の空、の支える、という部分などは、まさにそうである。
また、白い雪、紺碧の空、と対句めいた体言止めも効いている。

どこだどこだ、この表現は・・・。
と思っていたときに、高1国語の「羅生門」を扱っていて、ああ、低く垂れこめた空、とそれを甍の屋根が支えている、などの表現だな、と思った。
さださんは、芥川などとっくに読んでおられるだろう。
芥川ならずとも、この表現は、あちこちで使われてもいるだろう。

しかし、その、空を支える、というのは、なかなか日常生活の中で、いざ文章を書くときにさらさらとつかえるひょうげんではない。

それに加えて、キリマンジャロの位置を考えてみたら、しっかり赤道直下である。
その赤道直下になぜ雪が降るのか?ということが面白いのであるけれど、これは標高が高いので、高くなるほど気温が下がるから、雪が降るのである。

もう一つ、
ヴィクトリア湖の朝焼け、百万羽のフラミンゴが一斉に飛び発つとき暗くなる空や

この表現もすごいな、と思う。
つくづく日本語の美しさを知っている人だなあ、と思う。

ああ、アフリカに行ってみたい。

公開:2022/06/28 最終更新:2022/06/28
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