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ちょっとは役に立ったかな?

7月の終わりにある新入塾生の面談をさせていただきました。
私がかつてちょっと応援に行っていた学校の生徒さんでした。
一週に1、2度程度通っていました。
ちょっと想いがありました。
かつて一緒に働いていた人がその実力を抜擢されて行く学校でしたし、大変だろうから、だから、少しでもお手伝いしたかったのです。
まだ草創期の学校・・・。
だいたいが塾の出身者。学校というものをあまりご存じでなくて行かれていたから、それは大変だろう・・・、と思っていました。
自分が初任で、伝統校の立派な先輩方に恵まれて、育てていただいた、という想いがあったし、どちらかと言うと仲良くしていらした方々がお入りになっていましたから。
私より若い先生方が頑張っていらして、たまにしか行かない自分に、申し訳なさも感じながら、でも、自分が知っていることを全部置いてこよう、と思っていました。
よくチョコレートやキャンディを持って行っては配り歩いていました。

私はある試験受験に夢中で、講座を取って、まず文献を読んで、それからカセットテープの講座をお聴きし、それから原稿用紙一本につき3~4枚のレポートをひどいときには週に6本書いていました。
期限に間に合いそうになかったときには、夜中にコンビニに行って提出していました。
だから、辞めようかなあ・・・、と思ったこともありました。
そんなとき、仲のいい、社会科の先生(弟のようでした。お知り合いになってから、ご結婚されて、うれしくて、ささやかな贈り物をしたり、お子さんが生まれたときにもちょっとしたお祝いをして、でもお返しには、自分の勉強している分野で必要な必携の書をいただいてみたり・・・。)にご相談しました。

辞めたらだめですよ・・・。
そりゃあ、二束のわらじは大変でしょう・・・。
でも、先生、ここでやりたいことがあるはずですよ・・・。

見抜かれていたし、ほかの同僚たちからも話を聴いていたのでしょう。結局一期生を送り出すまでお付き合いしました。
ほかの国語科の先生も、辞めよっかなあー、とご相談すると、どうも頼りにもしてくれていたようで、「うわっ、先生来んようになったら、俺、もっと来たくなくなるわー。」などと言ってくれたりもしましたっけ。彼は、私の窮地を救ってくれたこともありました。

みんなのしあわせを見届けたい気持ちもあったし、自分の試験勉強も大事でした。

そんな思い出がたくさんある中学校の生徒さんをお預かりすることになって、制服姿を見て、私は懐かしくて、でも、そこでの生徒さんが頼ってくださっているのだから、ぜひお預かりしよう、と思えたのです。

彼のあれこれとお付き合いしたひと夏でした。
自分でも、時折びっくりするような、蛮勇も発揮して、あることもしでかしました。
プライベートでは、そうそう主張の激しいタイプでもないと思うし、人間関係調整役、みたいに言われることが多いにも関わらず、こと、自分の教師としての仕事に関してだけは、ときに、びっくりするほどの行動力を発揮してしまいます。
でも、そんないろいろなことをしているうちに、私の気持ちも戻ってきたようです。
どんなことにも、生徒さんのおかげで・・・、ということがたくさんあります。
具体的なことは、また今度・・・。
まるでシェヘラザードみたいですね・・・。

そうそう、この夏に、なんでそんな試験受けるの?もう、何年も教育の世界で蓄積があるのに・・・、と言ってくださる方がいらして、本当にそうだなあ・・・、と思いました。
教育の世界で私ができることの方がたくさんあるのだと思います。本当に当たり前に・・・。

公開:2019/09/29 最終更新:2019/09/29
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